奈良県橿原(かしはら)市の集合住宅の火災で遺体が見つかった放火・殺人事件で、出火元の部屋に住む男性会社員(20)の銀行口座から火災前日の11月24日朝、現金二十数万円が引き出されていたことが捜査関係者への取材でわかった。県警は現金を引き出した人物の特定を進めている。
捜査関係者によると、県警が男性会社員の銀行口座を捜査したところ、同24日朝に橿原市内のATMで現金が引き出されたことが確認された。火災前に何者かが現金を必要とした可能性があるとみて、詳しい経緯を調べている。男性会社員は火災後に連絡が取れなくなっており、県警は男性会社員の行方を捜している。
亡くなった同県桜井市の山岡直樹さん(28)の銀行口座については、これまでに確認したかぎり、不審な出入金はないという。
県警によると、火災があったのは同25日午前4時20分ごろ。山岡さんの遺体が男性会社員の部屋で見つかり、司法解剖の結果、首に刺し傷があり、死因は焼死だった。集合住宅駐車場には男性会社員が所有する軽ワゴン車があり、車にあった血痕の一部は山岡さんのものと確認された。車内には血がついていない状態の包丁もあったという。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル